蹴上インクライン
蹴上(けあげ)インクラインについて
蹴上インクラインは蹴上船溜(ダム)や南禅寺船溜に到着した船から乗り降りすることなく、この坂を船ごと台車に載せて昇降させる目的で建設された傾斜鉄道(インクライン)です。
幅約22m、全長約582m、勾配15分の1の路線で所要時間は10~15分です。
明治20年(1887年)に着工、明治23年(1890年)に竣工、明治24年(1891年)から運転開始しました。
明治27年(1894年)には伏見区堀詰町まで延長約20㎞の運河が完成し、この舟運により琵琶湖と淀川が疎水を通じて結ばれ、北陸や近江、あるいは大阪からの人々や物資往来でにぎわいました。
明治44年(1911年)には渡航客数約13万人を記録しました。
やがて、陸送化が進み昭和26年(1951年)、砂を積んだ30石船が最後に下り、疎水舟運60年の任務を終えました。
平成8年(1996年)、国の史跡指定を受け、形態保存しています。
蹴上インクラインの写真
(撮影日:2019年4月9日)
線路沿いに約90本のソメイヨシノが咲き誇ります。
蹴上インクラインの所在地